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Interview

「農業」を魅力ある
持続可能なビジネスに

  • 国産事業本部
  • 国産商品部門
  • 国産開発部
  • アシスタントマネージャー
  • 吉岡 龍一
  • 2020年入社
※所属・役職・インタビュー内容は2023年12月時点のものです。

未来を創り出す、
新しい農業経営に挑む

当社は国内外で青果物の生産や輸入、加工、販売を手掛ける会社です。私はその最上流にあたる「生産」つまり「農業」に携わっています。現在、私が運営に関わっている農園は主に2か所あり、千葉でブドウ、茨城でナシを生産しています。

私たちが運営する農園では、機械化をはじめ、新しい技術や栽培方法を積極的に取り入れ、可能な限り作業負担を軽減して、農作業を行っています。例えば、ブドウは日本では一般的に平棚と呼ばれる栽培施設で生産されていますが、私たちの農園では、実がなる部分の枝を作業者の手元でアーチさせることで、首肩腰を大きく曲げることなく作業ができる樹形にしています。こうすることで、作業者の方の負担が大きく下がるのはもちろん、生産性と作業効率もアップします。このような新しい技術や栽培方法を積極的に取り入れ、農作業の負担を軽減し、生産性と効率を向上することで、大規模な農業経営のモデルを構築するのが、私たち、ファーマインドが追求する持続可能な農業のあり方です。千葉の農園は、現在、東京ドーム1.5倍にあたる、7ヘクタールの面積があるのですが、今後さらなる規模の拡大を行います。ナシを育てる茨城の農園も同様です。

日本全体に目を向ければ、こうしたビジネスモデルを創出できる場所や青果品目が、他にもきっとあるはずです。私たちは、日本の農業に関する様々な研究を行う農研機構や各県の農業試験場にも赴き、最適な栽培方法や品目をリサーチしながら、今後も既存の農園を拡大しつつ新たな農園開発も進めていきたいと思っています。

自らの手で農園を作り上げ
運営するダイナミズム

国産開発部は、国内で生産される青果の商品開発、新規事業の推進などを担う部署です。私はこれまでに、果樹をメインに生産する新しい農園を千葉と茨城で立ち上げました。

立ち上げと言葉でいうのはシンプルですが、実際に農園が稼働するまでには、多くの課題を乗り越えなければなりません。市場のニーズや、課題感、栽培の方法、事業性など、徹底したリサーチや分析を経て、まずは何を栽培するかを決定します。続いて、決定した品目を栽培するに相応しい土地を探し、施設を建てます。このプロセスでも、多くの調査や分析、交渉などが必要です。もちろん、農園が完成して終わりではありません。私たちが目指すのは、事業として持続可能な農業モデルを構築することです。既に述べたような、新しい技術や方法も取り入れて、農園を健全に運営し、事業を成長させていかなければなりません。

すべてが初めてのことですので、やってみなければわからない難しさもあります。新たな事業を進めるためには、しっかりした説得力のあるデータを揃えて、部署内で議論した上で、承認を得る必要があります。農業というフィールドで、しっかりと経営の目線をもって、新規事業の立上げにチャレンジさせてもらえるのは、ファーマインドという企業の一員としてやっているからこそだと感じています。

ファーマインドだからこそ
できる社会課題の解決

学生のころから、人のために何かをしたいと思う性格でした。ボランティアなどにも興味があり、NGOの活動にも参加し海外支援も行っていました。こうした中で、日本にもまだまだ解決すべき社会課題があると気づき、環境保全を行うNPO法人でのインターンに参加し、子どもたちが体験を通して農業を学ぶ学校での環境教育の運営を任されました。この経験を通して、農業に関わる社会課題を意識するようになり、現在のキャリアを選ぶことに繋がりました。

これまで感じてきているのは、日本の農業が「産業化」されていないという課題です。担い手がいなくなった農地に光を当て、日本に合ったスタイルで産業化できれば、農業の未来はもっと明るくなるはずです。ただし、単に生産の大規模化、効率化を実現しても、消費者につながる流通経路が確立されていなければ、継続的な「産業」にはなりません。ファーマインドは、生産者が想いを込めて育てた青果物を、新鮮でおいしい状態を保ち消費者に届けるまでの、一連の流れをすべて自社で担うことのできる企業です。こうした企業が農業に参画することで、業界に大きな変革を起こす新しいモデルを構築できるはずです。ファーマインドの社員として、日本の農業が抱える社会課題の解決に挑んでいきたいと思っています。

働きやすい環境で
ビジネスも学べる

農業を持続可能な仕事にするためには、ビジネスとして確立することが重要です。365日、個人の責任で管理するのではなく、組織単位で生産を行っていける仕組みを作ることが求められます。働く人が安心して農業に従事できる安定的な環境や充実した福利厚生も必要です。

私が立ち上げた農園はファーマインドのグループ会社として運営していますが、ファーマインドと同等の就業規則があり、もちろん残業や有給休暇の規定もあります。作業をマニュアル化し、皆で仕事をカバーし合える体制を整えているので、出産や子育て、介護をしながらでも安心してキャリアを重ねることができます。

組織のマネジメントを学ぶこともできるので、ビジネスパーソンとしての成長や、キャリアアップも可能な仕事だと考えています。農業が他の職業と同様に、魅力あるジョブチェンジの選択肢に挙がるようにしていくことも、農業を持続可能なビジネスにするために大切なことだと思います。

一生かけて関わる価値がある

いろいろな変化がありうる未来においても一次産業である農業がなくなることはありません。仮に食事や栄養が形を変えることがあっても、その原料を生み出すのが農業であることは変わりません。そこに一生をかけて関われることは、何事にも代えがたい魅力だと思っています。日本には小さい農地、荒廃した土地がたくさんあります。それを活用したいと話すと喜んで下さる地元の方がたくさんいらっしゃいます。自分でも、地方創生の一筋の光だと信じています。しばしば感じるのは、地元の人たちもファーマインドの農園を自分たちの農園だと思ってくれているような一体感です。ある時、地元の人がふらっと私たちの事務所に入ってきて、大量の手作りの梅干しを差し出してくれました。言葉はなくても、開かれた心と、私たちへの期待を感じ取りました。これからも地域の生産者、そこに暮らす人々とともに、農業を次世代につなぐ取り組みを続けていきます。農業に関心のある皆さんには、柔軟な発想で新しい農園を拓くという大きな挑戦をしてもらいたいと思っています。

私にとってのファーマインドは

かなりチャレンジングで、かつアグレッシブな会社です。